源泉所得税の納付はネットで。まずe-Taxの利用者識別番号を取得する。

税理士 平林夕佳

毎月10日にその月の前月に源泉徴収した源泉所得税を所轄税務署に納付します。「ダイレクト納付」を利用すれば、納付書の手書きと銀行に行くのを省くことができます。

国税電子申告システムe-Taxの画面がリニューアルされました。

 

源泉所得税の納付は、ダイレクト納付で簡単に

毎月10日に発生する源泉所得税の納付。小規模の事業者は年に2回、7月10日と1月20日に半年分をまとめて納付することができます。

正確には納付書ではなく「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」、つまり計算書ですが、源泉所得税を納付する用紙なので「源泉所得税納付書」の呼び方の方が市民権を得ています。

さてこの納付書、以前は源泉所得税納付書を手書き+顧問先様へ郵送。顧問先様は10日までに金融機関へ行って納税する手続きをしていました。

ところがe-Taxが整備されたおかげで、事務的な手間がぐんと簡素化されたのです。

源泉所得税の納付をネットで行う手順は、

①e-Taxのホームページから「利用開始届」を提出し、利用者識別番号を取得する。
②e-Taxで利用開始届をネットから送信したと同時に利用者識別番号がわかります。
③「国税ダイレクト方式電子納税依頼書兼ダイレクト方式電子納税届出書」を提出する。
※紙で提出します。銀行の届出印を押して提出するため紙での提出です。
④約1ヶ月後、e-Taxのメールボックスに「ダイレクト納付手続き完了のお知らせ」が届く。
※ダイレクト納付手続き完了のお知らせがメールで届いてから、ダイレクト納付が開始します。

ダイレクト納付の前に、e-Tax利用者識別番号を取得する

e-Taxのホームページから「利用開始届」を提出する。

↑個人か法人を選びます。今回は法人から進みます。

 

↑利用者識別番号の取得

 

 

↑e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナー

 

↑「こちら」をクリックすると、利用開始届出書作成・提出コーナーへ進みます。

 

↑(5)届出書の選択

 

↑法人の方は、青のボタンをクリックします。

 

↑「次へ」をクリックすると、e-Tax利用開始届・提出ができ、利用者識別番号が即時に作成されます。

ダイレクト納付の届出書を紙で提出する

国税ダイレクト納付は、事業で使っている通帳から税金を引き落とすため、銀行の届出印を押印して紙で所轄税務署に提出します。

届出書の用紙は税務署にもありますが、国税庁のホームページにもあります。

↑国税庁,『[手続名]ダイレクト納付の手続』, 納付手続(事前準備), 3.ダイレクト納付届出書の提出 より。

銀行の口座情報を記載し、郵送もしくは直接税務署に提出します。

※ここまでの手続きを、YouTubeにアップしました(2021.7.21 追記)

まとめ

ダイレクト納付届出書を提出してから1ヶ月ほどすると、e-Taxで登録したメール宛に「ダイレクト納付の手続き完了」の連絡が届きますので、そのメールが届いたらダイレクト納付開始です。

ダイレクト納付で納税するときは、申告書を電子申告で申告した後に、納付の日付を指定できるメールがe-Taxのメールボックスに格納されます。そのメールに従ってダイレクト納付の日付を指定します。

税理士 平林夕佳へのお問い合わせは こちら

【関連記事】
源泉所得税の納付書、どこでもらる?納付額が無い時は?

Follow me!