同じ質問を3回してもいいルール

税理士 平林夕佳

初めて取り掛かる仕事。上司からの説明と自分の理解との間にズレがある可能性もあります。3回質問して確認するルールにすると、聞き間違いや伝え忘れが防げます。

 

3密を避けるためか、献血協力者が激減しているようです。街では献血カーをいたるところで見掛けるようになりました。

 

1回の引継ぎでこなせる人はスーパーすごい人

私は職場に恵まれていたのかもしれませんが、友人から、2回同じ質問すると怒られたり、教えてもらえないという話を聞くことがありました。世間は「1回言ったことは、2回目は言わない」のが主流でしょうか。

仕事を教える側の伝え方が悪かったり、引継ぐ側に聞き間違いがあるという可能性があります。私の場合、聞き間違いがある可能性を想定して、やはり2回は確認してしまいます。2回目は言わないと決めている上司がいるとしたら、部下が2回聞いてくる理由は、伝え忘れがないか、聞き間違えが無いかの確認だと思います。

 

質問を3回するメリット

税理士業に限りませんが、ミスが許されない仕事というものがあります。

税理士業では、入力ミスや財産評価のミスが申告期限後に発覚すると、あとで延滞税が発生してしまうケースがあり、お客様が損をしてしまうという問題につながります。

そのため私の税理士業の修業時代は、引き継いだ仕事の進め方が私の理解で間違えていないかどうか、正しく引き継げているかどうかを確認しながら仕事を進めるようにしていました。

相続税の部署は法人と異なり、申告は1回きりのためその都度オーダーメードの申告になります。つまり、2年目の申告というのが無いため、どの案件も初めて取り掛かる仕事を割当てられていました。

そういった仕事の特性もあったからでしょうが、私の修業時代の引継ぎは

① 上司から仕事の引継ぎを受ける。メモを取る(1回目)。
② 内容及び完成形のイメージをその場で確認(2回目)。
② 途中まで進めた段階で報告、そして完成形のイメージは上司とブレてないか確認(3回目)。

というように、最低3回は質問していました。

最初に書いたとおり、1回の引継ぎだけでは聞き間違いがあることが前提ですので、私が仕事を教える立場になってからも、3回は同じ質問に答えます。3回目には、伝え方が悪かったり聞き間違いがあったという問題は解消されます。

質問は3回する、というルールを作ってしまう

質問3回のメリットは理解したけど、同じ質問を2回されるとイラッとする、そういう人は「質問は3回まで受付ける」と、自分の中にルールを作ってしまうとストレスにならないでしょう。

仮にどうしても「質問は3回まで受付ける」ルールが受け入れられないようでしたら、仕事の引継ぎ書を作成し、その書類を見ながら説明するなど、指示に漏れが無く正しく伝わるようにする工夫が必要です。

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