買わないのが一番お買い得。財務体質の強い会社を作る

税理士 平林夕佳

どんなに安くても、会社の利益が出そうでも、「無駄に」買わないのが一番お買い得。お金を残す一番簡単な方法は、蛇口を締めることです。

 

Janatティーサロンは表参道駅の近くにあります。茶葉から淹れる紅茶はやっぱり美味しい。

 

特売や安売りに弱い方、その商品、本当に必要?

スーパーのチラシが大好き、チラシを見比べてお得なスーパーに出向く、という方は多いと思います。

私も自宅の近くにたくさんスーパーがあり、各店舗で競争でチラシを出しており、チラシを見ているだけでも楽しくなります。

肉や野菜、お米、洗剤などは生活必需品ですので「必要か必要じゃないか」考えるまでも無く購入リストに入る品物になります。

しかし、本当に必要かどうかわからないものを「特売だから」「いつか使うと思う」と購入したところで、結局は使わないで捨ててしまった経験もあります。

「いつか使うと思う」とか「特売だから」という理由で購入しても、捨ててしまってはお金を捨てるのと同じです。

不必要なものは「買わないことが一番お買い得」ということです。

会社でも不要なものは購入しない、節税のためにお金を遣わない

会社の業績が良い期に「今期は利益が出そうなんですが、車とか備品を買った方がいいんですか?」と質問されることがあります。

会社の規模や利益の大きさ、従業員の数、今後の成長見込みにもよりますが、家族経営的な小規模零細企業の方から「車買った方がいいですか?」と質問された場合、私の答えは、

「車や備品は必要なら買う、必要無いなら買わない、必要か必要じゃないかでご判断ください」です。

顧問先様としては「なんだよ~」って思うかもしれませんが、車や備品は耐用年数で費用化するものですので、購入金額の全額が費用になるものではありません。

しかも購入理由が「節税(?)」のためでは、せっかく働いて儲けたお金を、ドブに捨てているように見えてしまいます。

物は使うからこそ価値が出るのであって、使わない物を買うのは物の価値が発揮されません。物に対してもかわいそうです。

「節税」の言葉に引っ張られて物を買うと、お金が回らなくなる

さらに小規模零細企業の場合、車や備品を買って節税しようとすると、資金繰りで首が回らなくなることが想定されます。

現金に余裕があると、セーフティー共済に加入して利益を繰り延べることができます。今期は利益が出ても、来期は赤字かトントンという会社でしたら、なおさらセーフティー共済で繰延べる方を勧めます。

セーフティー共済で節税するにしても、結局は「現金」が無いと節税できません。そのため小規模零細企業の方は特に「必要なら買う、必要無いなら買わない」という判断は有効だと思っています。

必要の無いものは買わずにお金を会社に貯める、つまり財務体質の強い会社になるということです。

財務体質の強い会社になると、意思決定が柔軟になり、会社の信用も厚くなります。

税理士 平林夕佳へのお問い合わせは こちら

Follow me!