家を片付ける、財産の一覧表を書く、体力のあるうちに
税理士 平林夕佳
家の中、見渡せば「使わない物」であふれてます。体力があるうちにどんどん処分しましょう。
赤坂のSixPadのアンテナショップ。
家の中は捨てても困らない物であふれてる
親が入院しがちになったからということで、ご長男さんが親を呼び寄せて同居し、親が住んでいた家は空き家の状態で相続を開始した方がいました。
2~3年空き家の状態になっていた家を訪問すると、一人暮らしのご老人の家に大量の食器類、電化製品、タンスなど…。
相続人の方はその空き家を更地にして売却すると決めていたので「これから全部片付けると思うと、気が重いです。」とおっしゃっていました。
昔の人は物を大切に使うように教育されて育ったせいか、「まだ使える」「いつか使うかもしれない」という思いで、もらい物など自分の趣味に合わない食器や電化製品であっても大切に収納していたりします。
家の中のお片付けと同時に、資産とSNSの一覧表も作っておく
最近、遺言書を作っておいた方がいいかどうか、というご相談が増えました。
世間で「遺言書を書こう」とキャンペーンをしているからでしょうか。
書いておくに越したことはありませんが、それよりもご訪問した時に目に入る「大量の食器や家具たち」です。夫婦二人でそんなに食器を使いますか?
体力があるうちに、使わない食器はあげたり捨てたりフリマに出すといいですよ。体力が衰えてくると、片付けることが面倒になってきますので。
物だけではなく、自分が亡くなった時に誰に連絡して欲しいか、賃貸物件の借主との賃貸借契約書、生命保険、銀行の通帳(最近だとネットバンクやネット証券)、SNSのID・パスワード、などなど…。
亡くなった後に残された人が苦労しないように、自分の資産は全て整理できてますか?
家の片付けや、親の資産を探すのに残された方が苦労されているのを目の当たりにしていますので、体力のあるうちにやっておきましょう。
家の中が片付いてない、資産がわからないと苦労するのは相続人
自分が亡くなった時に相続人となる方が40代・50代だったとしても、休日に空き家を片付けに来ることになりますから時間が掛かります。
最近ではお亡くなりになった方が90代、相続人が70代という相続のご依頼をいただくことも多くなりました。
相続人が既に70代ですと、亡くなった方の家を片付けるのはしんどいんだろうな…などと考えてしまいます。
家の中の片付けだけでなく、どんな資産を持っていたのか探すのも一苦労です。
遺言書も大切ですが、要らない物を処分したり資産の一覧表を作っておくことで、残された人が故人との思い出とともに、落ち着いてお別れできるのではないかと思います。
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