経営者に必要なことって何ですか?という質問の回答。

さ和会の後の懇親会にて。

by 税理士 平林夕佳

どっちが良いですか?の答え、自分で決めるからこそ経営者

税の計算は複雑で、どの特例を採用するかで税額が変わることがあります。原則だと税額は〇円、特例だと△円のように。

ところが、税金が安くなることだけを考えてしまうと、将来的に不都合なことが予測されることがあります。特に相続税に関しては、相続税が安くなる、という理由で財産を配分してしまうと、相続人の間でトラブルが想定されることがあります。

そのため、いくつかある計算方法のメリットとデメリットを税理士が説明し、納税者が決めて申告に入ります。

サラッと書きましたが「納税者が決めて」という一文が重要です。

私たち税理士は、いくつかある選択肢を説明することしかできません。しかし、税の相談会ではまれに「どっちがいいのか、教えて下さい」と質問される方がいます。

会社員など、申告をしたことがない人から「決めて下さい」と質問されるのは理解できます。しかし、経営者の口から出てきたら「ん?」と思ってしまいます。

経営者は、常に決断をせまられる

税理士になる前、私は普通の会社員だったので「常に決断をせまられる」と感じたことはありません。ところが、独立すると常に決断の連続に直面していることに気付きました。

例えばカーテンは何色にするか、デスクと椅子は何を置くかなどです。これらは、直接的な売上には関係ありません。しかし、お客様からアクセスのしやすさを考えて、決めなくてはなりません。

開業間もない時は、オフィスをどこに置くかでも悩みました。法人を設立する方は、法人の設立前に本店の所在地を決める必要があるため、会社を作る前から悩むでしょう。

このように、経営者になると細かいことからすべて自分で決断しなくてはなりません。

このように、経営者は常に決断がせまられるため、経営者には決断力が必要とされます。

経営者に必要な決断力を付ける究極の方法

大学受験で駿台予備校に通った時、秋山仁先生の数学を受講しました。

秋山仁先生は面白い先生で、よく弟子の話を授業中にしていました。そして数学が苦手で、秋山仁先生に弟子入りした弟子の話をよく聞きました。

その弟子が数学に弱いのは、外食したとき注文がなかなか決まらないことが原因だと秋山仁先生は気付いたようです。一度決めたのに、店員が来ると「あ、やっぱりやめて…」と、迷ってしまうということでした。

この「迷い」が原因で数学が得意にならない。その対策として弟子に課したのは、店に入ったら3秒で注文を決めるルールです。

するとその弟子は、迷うことなく注文を決めるようになり、数学も得意になったとか(本当かな?)。

この例は「数学を得意にするための訓練」です。しかし、いくつかある選択肢から、自分で決断する練習になるでしょう。

もちろん、重要なことなら時間を掛けて決断してもいいでしょう。しかし、なかなか決められず、他人の判断に依存しがちな人は3秒でメニューを決める練習をしてみてはいかがでしょうか。

ランチなら、メニューが口に合わなかったとしても、大した問題ではありません。

最初に書いたように、経営者になると日々決断の連続です。

自分で決める、決断力が経営者には求められています。

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