税理士事務所を開業するとき、必要ではなかったもの

税理士 平林夕佳

税理士事務所開業時に必要ではなかったものがありました。とりあえず必要なものだけそろえて、無駄にお金を遣わないようにしましょう。

 

ノートパソコンを購入した時に「おまけ」でスピーカーが後で配達されました。

 

昔の税理士事務所開業時に必要だったもの

昭和時代の税理士事務所は、電話と電卓があれば開業できたと言われています。電話を引いて看板を掛けて、高そうなスーツを着て待っていればお客さんの方から事務所に来たという良い時代がありました。

80年代後半にパソコン(オフコン?)が普及し、会計ソフトで伝票処理する税理士事務所が出てきました。

会計ソフトを導入している事務所は「パソコン会計」と名刺に印刷して、パソコン導入をアピールしていたようです。

たまに「パソコン会計」と書かれた名刺をもらうことがあります。当時はパソコン会計を導入する斬新な事務所だったのでしょう。

時代は変わり、今は「クラウド会計」でしょうか。「クラウド会計」と書いた名刺を税理士からいただいたことがあります。何十年後かに「クラウド会計って書いてある!」って懐かしくなるかもしれませんね。

税理士事務所も昔は手作業で伝票を処理していました。領収書から伝票を起こし、仕訳をきって総勘定元帳に転記する、「会計事務所の仕事は職人技」だったわけです。

税理士事務所の仕事は、手書きからパソコン、クラウドに変化していった

税理士事務所の仕事が手書きからクラウドに変化しました。人海戦術的な仕事は自動化し、知識やアドバイスが必要な頭を使う仕事にシフトしつつあります。

つまり、職人技と言われていた手仕事が減った一方で、パソコンやネット環境、ソフトウェアを揃える必要性が出てきました。逆に、今どき税理士事務所を開業するのに、税務会計システムを導入しないという税理士を聞いたことがありません。

今やパソコンで申告書を作成するのがあたり前、会計ソフトはクラウド会計の導入で楽になりましたが、昔より揃えるものが増えたため、何を選ぶといいのか悩むところです。

税理士事務所を開業したときの、オフィス用品

私が税理士事務所を開業した当時、オフィスに新たに導入したものは

・パソコン
・会計ソフト(弥生会計)

だけです。私は3年前に税理士開業しましたが、当時は顧問先ゼロだったため、税務ソフト(TKC、ミロク、JDL、魔法陣、達人)の契約は後回しにしました。

数ヶ月後にJDLのインストールタイプを契約しましたが、将来的に変更する可能性を考慮して、JDLの財務ソフトは使ってません。税務ソフトのみの契約です。

税務・会計ソフトは必須ですが、一度導入してしまうと他の会社に移行するのが難しいからです。特に会計データは移行が厄介です。

電話は、光電話で複数回線の契約ができるものがありますが、固定電話はほとんど使いません。顧問契約がある人とはメールや携帯で連絡を取るので固定電話は税理士会からの連絡の時のみです。携帯にIPフォンをインストールし、そのIPフォンの番号を税理士会に登録すると良いでしょう。人を雇って複数人になったら、固定電話の導入を考えれば良いと思います。

そして開業した当時は、「コピー機」のリース契約で、業者からよく電話が掛かってきました。しかし、開業当時は1~2年後に事務所を引っ越す予定でしたので、コピー機のリースは断っていました。

コピー機のリース契約なしで3年経ちましたが、コピー機が無くても困りませんでした。必要ならインクジェット複合機でA3サイズ・カラーが使えるものがあるので購入してしまった方が気が楽です。10万円くらいで購入できます。

私の場合、相続税申告をはじめとした個人からの依頼が半分以上ですので、図面をコピーしたり写真を印刷する必要性があります。その時にA3サイズの複合機を利用するだけなので、使用頻度は少ないです。

まとめ

独立開業を考えている方は、多額のリース債務を負う契約はよく考えて検討することを勧めます。
さらに今年は、コロナウィルスで今までと状況が一変してしまいました。飲食店や店舗経営されている人は、借りている店の家賃の解約も半年前に解約を申し出ないといけない契約が多く、中途解約の難しさを感じてます。

リースを契約するなら、契約期間が終わるまで解約しないことが確実なものにしましょう。事務所を借りる場合、半年分の違約金や原状回復費を支払えるくらいの貯金があった方が無難です。

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