「安い」と言われたら、反省してます

税理士 平林夕佳

つい、「安い!」と言ってしまうことがありますが、自分が税理士開業してからは、経営者に対して言わないように気を付けるようになりました。

 

1980年代のバブル経済では、「高いもの」が自慢だった

1980年代のバブル経済の時代では、高い料金が自慢だったような思い出があります。

私は当時、まだ中学生・高校生くらいでしたが、大量生産で、品質が良いとはいえない洋服でも高かった記憶があります。

そして、品質が良くなくても高ければ売れました。

今思えば、品質と値段が合っていなくとも、とりあえず高いものを買って「これ、〇万円だった!」と言うことが自慢の一つでした。

1990年代のバブル崩壊後は、一転して安い自慢になった

バブル崩壊後は、一転して安い自慢になりました。

値段を言って「えっ安い!どこで買ったの?」と言われることが、買い物上手ということもあり、ほめ言葉になりました。

テレビや雑誌でもこぞって「安い店」「お得な店」が紹介されるようになったと思います。

お店の方も「安い」を売りにしているせいか、安いと言われることがほめ言葉だと自分では解釈していました。

「安い」は、経営者に対して失礼ではないか

テレビで「安い店」が紹介されていて、レポーターの人が店主に「すごく安いですね」と言っても、店主はニコニコしています。

そのため「安い」は、ほめ言葉だと思っていました。

しかし、自分で税理士事務所を経営するようになり、お客様から「安いですね」と言われると、反省してしまう自分がいます。

・安い=手を抜いている
・安い=品質が悪い

「安い顧問料」には、このようなイメージが付いているからです。

税理士業ですと、パソコンの普及により従来の手仕事で行っていた作業が格段に効率化できるようになりました。

会計入力だけでなく、周辺の事務作業などは、効率化の流れになってきております。

しかし、作業は効率化できても、会社の経営や節税に対して検討するのは、人がする仕事になります。

この検討の段階で時間が掛かるわけです。

顧問料を安くするか、もしくはそれなりに頂くか、というのは、検討の段階でどのくらい労力が掛かるかでしょう。

先日ブログに紹介したA社の経営者も同じようなことを言ってました。

税理士顧問料の料金表、10分カットvs.美容室の比較で説明できる
(2020年5月19日 投稿)

A社の経営者も、手を掛けて丁寧に仕事をしているから「安い」と言われると複雑とおっしゃっていました。

サービスや物に対して適正な価格を付けることが、自分にも、相手に対しても失礼ではないということを感じました。

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