いくら払うのか、最初に言ってくれます?
税理士 平林夕佳
値段に見合ったサービスや商品なら、その対価をきちんと払うので、最初にいくら掛かるか言ってよ~、ということがあります。
六本木交差点のアマンド。80年代のバブル時は「六本木のアマンド前で待ち合わせ」を合言葉にしているお姉さんがたくさんいました。
値段がわからない商品は、カゴに入れてもらえない
スーパーに行くと商品の棚に値札が必ず掲示されています。
客は商品と値段を見比べ、納得したらカゴに入れますが、
たまに値札が欠落している商品棚を見ることがあります。
必要な商品だったら、近くにいる店員に値段を聞きますが、
その時に必要ではない商品だったら、カゴに入れることはありません。
美味しそうな物でも、値段が付いてないと商品が棚から減ってないんですよ。
美味しそうな商品なのに、どうして棚から減らないのか、お店の方は気付いてますか?
人は、いくら払うのかわからないものには手を出さない習性があるようです。
で、最終的にそれがいくらなのか教えてよ
先日、トイレの水回りが故障したので、ネットでトイレ修理業者を検索して問い合わせてみました。
「トイレの修理は3,000円からとなってます。予約しますか?」という回答だったので、いったん電話を切って2件目の業者に電話してみました。
★★
2件目も同じように、最初に女性のオペレーターが電話に出ました。2件目の電話オペレーターは、
「はっきりした金額はわからないので、現場の業者から直接連絡させます」
と言ってその場で値段は言わず、現場の業者から折り返しがありました。
状況を説明したところ、簡単な作業で済むかどうか、トイレごと交換になるかで値段は変わるけど、〇万円~〇〇万円という、最大いくら払うのか教えてもらいました。
結局、2件目に問い合わせた業者に修理を依頼しました。
高いか安いかではなく、値段に納得できるかできないか
2件目に問い合わせた修理業者の方は、最低〇万円、最高でも〇〇万円と提示したので、安心感がありました。
1件目に問い合わせた業者は「3,000円から」という案内でしたが、修理が終わってから「〇万円です」と言われたら、詐欺にあった気分になりませんか?
安い値段をちらつかせて客を取ろうというやり方は、流行ってないやり方です。
海外航空券で原油が高騰した頃から「燃油サーチャージ」が航空代金に加算されて徴収されるようになりました。
安い航空券を見つけても、燃油サーチャージや成田空港利用料、出国・入国税もろもろ含めると、
意外と安くなかった、ということがありました。
修理は3,000円からと言った業者も、燃油サーチャージを加算しない金額を掲示する旅行業者も、悪気は無いと思います。
しかし、提示されていないオプション追加料金が加算された結果、想定していた金額を超えてしまうと騙された気分になってしまいます。
「注文する前に言ってよ」と言われないように商売しましょう。
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