遠出する、いつもと違う景色を見る、力になる。

税理士 平林夕佳

家→事務所→家の毎日から飛び出し、たまには遠出してみると、新しい発見があります。

11月8日終了予定、北海道立近代美術館で開催中の神田日勝展。

女税連の北海道ブロック研修会に参加

世界をひっくり返してしまった新型コロナウィルス。

万が一を考慮して、大勢での会食や集団で行動する日帰りのイベントは参加しないようにしています。

確定申告が終わった後、確定申告お疲れ様会もなく通常業務に戻り、生活にメリハリが無く平凡に時間が過ぎていく毎日。

そこに、全国女性税理士連盟北海道ブロックで研修会があると小耳に挟み、研修を受けに札幌に行ってきました。

以前から、参加したい研修会があれば、遠方でも参加することにしています。

むしろ、初めて行く土地はどんな景色が見えるのか、遠方で開催される研修会はとても楽しみにしているイベントの一つです。

前日に札幌入りし、北海道立近代美術館へ

研修会は日帰りで行こうと思えば行けましたが、

寝過ごしや早朝の身支度で慌てると忘れ物をするので、前の日に札幌に入りました。

せっかくなので、研修会前日は北海道立近代美術館へ。

 

北海道立近代美術館では、神田日勝(にっしょう)展が開催されていました。

↑右側は、描きかけの途中となっている馬の絵。

神田日勝という画家を存じ上げなかったのですが、あらかじめネットで調べた口コミを見ると、とても感動する展示のようでした。

★★

神田日勝の絵は一言であらわすと

・地に足をつけて一生懸命生きる
・力強さ、北海道開拓者の底力
・命、生命

です。

農家の風景や労働者、飼っていた馬、作業部屋など、日常をテーマにした作品が多いです。

★★

神田日勝は幼い頃に、第二次世界大戦の戦禍を逃れて、東京都練馬区から北海道の鹿追町に一家で移住した開拓民です。

開拓民の生活は想像できないほど辛く、家業の農家を継いだ神田日勝は、34歳という若さで過労による早死にをしてしまいます。

生い立ちを知ると、その過酷さを伺うことができます。

神田日勝の生活そのものが、作品に表現されています。

また、絵はベニヤ板に描かれた作品が多く、そのベニヤ板の固さに負けじと厚みを持たせてべっとりと絵の具が塗られているのも特徴です。

西洋画の油絵は、着飾った貴族の絵が繊細に描かれている作品を多く見ますが、

神田日勝はベニヤ板にペインティングナイフで絵の具を置いて描かれた作品が多いです。

グッズ販売してたので、記念に一つ欲しかったのですが、荷物になるので次回。

本物をたくさん見る、本物を見る目を養う

神田日勝のことは、今回の札幌出張で初めて知りましたが、ネットで検索すると、様々なところで作品の展示がされているようです。

2020年6月に、東京ステーションギャラリーで神田日勝展が開催されていたようでした。

言葉で表現するのは難しいのですが、久しぶりに強いエネルギーを発している絵に出会えました。

それは、北海道開拓民としての想像できないほどの苦労や努力が、作品に現れているのだと思います。

★★

ところでNHK朝の連続テレビ小説、「なつぞら」の山田天陽くんの役が神田日勝だったようですね。

美術館の音声ガイダンスは、天陽くん役を演じた俳優の吉沢亮さんがナレーションをしています。

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