申告書を出す時、窓口の人が間違えてるって言ってくれませんでした

税理士 平林夕佳

間違えた申告書を出しても、税務署の窓口で「間違えてます」と言われませんでした。という話を聞きます。

札幌の地元の方から、お菓子をもらいました。ルマンド大好物です。

申告書を出した時、何も言われませんでした

無料相談会などで納税者の税務相談に対応すると、会計処理を今まで間違えていたようですね、という相談者の方がいます。

しかし相談者から、「申告書を出した時、窓口で何も言われず受理されて控えを渡されました。だから間違っていないと思います」、と言われることがあります。

税務署の窓口担当者は提出された申告書を受取るだけで、内容までは見ていません。

提出された書類に収受印を押し、機械的に受け取るだけです。

区役所で住民票や戸籍謄本を取る時、極端な話、名前や住所などを間違えて書いてしまったとしたら、書類を受け取ってもらえることは無いでしょう。

しかし、税務署は確定申告の内容が間違っていたとしても、その場で間違いを指摘することはありません。何年後かに連絡が来る可能性があります。

なぜ申告書が間違っていたとしても、窓口で受け取るのか

まず、確定申告書は日々記帳した帳簿を基にして決算書を作成し、税金の申告書が作成されます。

つまり、申告書が正しいかどうかは、申告書を作成する基になった帳簿を精査する必要があります。

帳簿の精査というと、領収書や請求書、給与台帳などと仕訳を突き合わせて、領収書類から仕訳が正しく起こされているか、チェックする必要が出てきます。

領収書類と1年間分の帳簿を突き合わせて内容をチェックし、それが正しく申告書に記載されているか確認するのは、既に税務調査のレベルです。

税務署の窓口担当者が帳簿書類を突き合わせてチェックしていたら、窓口担当者をいくら増やしても、仕事が回りません。

そのため、窓口ではとりあえず申告書を受取るだけ、その後の内容については別途精査されるという流れになっているのだと思います。

税務署から連絡が来たときに、申告書を直せばいいのか?

ここで、仮に間違えた申告書を出していたとしましょう。

納税者の方によっては、「申告書が間違っていたら、後で税務署から連絡が来るんじゃないの?」と思っている方もいらっしゃいます。

申告なんて適当に出しておけば、後で税務署から連絡をくれるはずだから、その時に直せばいいのではないか、という考えです。

答えは、税務署から連絡が来るかもしれないし、来ないかもしれないということです。

税務署も忙しいので、提出された申告書の全てを精査することは不可能です。

ちなみに法人税ですと、税務調査に入る確率は、全体の3%程度です。

そのため申告書は適当に出しておいて、後で税務署に直してもらえばいいという考えでは、いつまで経っても見つけてもらえない可能性があります。

正しく記帳して、間違いのない申告書を出しておけば、後で「困った」ということもありません。

最初から正しい申告を心掛けましょう。

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