割引やオプションサービスは、なぜ新規のお客様だけが対象なのか

税理士 平林夕佳

美容院予約サイトのホットペッパービューティーを見ると、割引やオプションサービスを受けられるのは新規のみでした。

 

 

以前の店舗ビジネスは、常連さんからの紹介や口コミでお客様が来ていた

引っ越しすると、「美容院が、なかなか見つからない」という声を聞きます。

学生までは、自分に合った美容院の基準がわからず、

・友人のお勧め
・クーポンをもらった

などで決めていました。
正直なところ、髪を切るだけなら、誰が切っても同じだろうという気持ちでした。

誰が切っても同じだと思い込んでいるのですから、
家の近くで髪を切ることがほとんどでした。

しかし社会人になってから、美容に関心のある友人からお勧めされた美容院に行き、

そこで初めて技術者によってカットに違いが出ることを実感しました。

カットがうまい美容師さんは、いつでも

1.その人の顔かたちに合わせて、髪型を作ってくれる。
2.自分でスタイリングする時も楽に決まる。
3.髪が伸びても、髪型が崩れない。

ため、満足行く仕上がりで髪を切ってくれます。

社会人になって初めて「リピートしよう」というお気に入りの美容院ができました。

今はネットで比較されてしまうので、お値打ち価格に人が集まりやすい

当時は、ネットが普及していなかったので、紹介や口コミでお客さんが集まっていたようです。

私も友人にこの美容師を紹介しましたが、

友人も気に入ってくれて、またその友人を紹介していたようです。

その美容院に行く理由は、技術が高くていつも満足だから。

料金が安いからという理由ではありませんでした。

しかし誰でもネットにつながるようになった今、

美容院を探す時、まずはホットペッパービューティーなどの予約サイトに条件を入れて検索するでしょう。

たくさんある美容院の中から選ぶ基準として、料金での比較が、選択する要素の一つになると思います。

となると、最初の入り口で料金は安めに設定しないと

検索条件に引っ掛からないという問題が出てしまいます。

また、客としてはどの美容院が良いのかわからないので、料金で比較するしかありません。

少しでも予約が入るように、店側では料金を安めに設定することになります。

「新規のみ」の割引がある一方、2回目以降の客に割引のメリットは無い

少しでも安い料金を設定しないと、客の選択肢に残りません。

しかし、料金を安くしたために利益が出なければ、経営は成り立ちません。

そこで取った方法が「新規のみ割引」なのだと思います。

新しいお客様には、まずは試してもらうため安い料金設定を提示します。

新しいお客に、まずは選択肢に入れてもらうことを狙った料金設定です。

一度施術して満足したら、次も同じ美容院に行くでしょう。

とにかく気に入ってもらえれば、2回目以降、料金が高くても、場所が遠くても通います。

リピーターに対して割引価格を出し続けていては、お店が回りません。

新規の割引価格は、定価との差額を広告宣伝費と考えられます。

広告宣伝費とすれば、リピーターに割引が無いのはあたり前ですね。

★★★

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