パック割やキャッシュバックは、解約条件を調べると返って損

税理士 平林夕佳

パック割やキャッシュバック付きは、解約すると違約金が発生するか調べてから決めよう。

 

 

パック割。電気とガスを一つの会社で契約することから始まったサービス

電力とガスの自由化で、それまで独占されていた電気とガスの会社を、消費者が自由に選べるようになりました。
電気とガスが自由かされた頃から、パック割（セット割）という言葉を聞くようになりました。

パック割とは、電気とガスをセットにして同じ会社で契約すると、割引を受けることができるサービスです。

具体的にどんな割引が適用されるのか、パック割について何社か説明を聞いたところ、
どの会社も月300円程度の値引額だったような記憶があります。

パック割を使うと、1つだけ解約するのが面倒

パック割に魅力を感じなかったため、電気とガスは会社を変えずにそのままにしています。

最近では、電気、ガスだけでなく、光回線、そしてスマホのSIMをパックで契約すると、
さらにお得な割引が受けられるパック割も見掛けるようになりました。

税理士業では、顧問先様の帳簿を拝見させていただきますが、
電気、ガス、そしてインターネットとスマホ代が高いなと感じる方がいました。

スマホは大手キャリアと契約していたため、これを格安SIMに変えると月に数万円の節約になるとお伝えしました。
そうしたら、電気、ガス、光回線、スマホはパック割を使っているから、スマホだけ解約できないとのことでした。

意外な盲点です。
しかし、パック割で契約しているのだから、「1つだけ解約します！」は、難しいですよね。

1つだけ解約できたとしても、違約金が発生することもあるでしょう。
違約金を払っても、その方が良ければ解約した方がいいと思いますが、
今まで受けた割引は行って来いでプラマイゼロかもしれませんね。
契約変更の時間と労力を使った分が損失となります。

キャッシュバックは本当に得なのか

キャッシュバックキャンペーンは、光回線で頻繁に見かけます。
自宅に光回線を引くためいくつか光回線の会社を調べてみました。

私が調べたところ、1社を除いてキャッシュバックをやっており、
契約から半年、もしくは1年間は解約できないと条件に書いてありました。

契約した期間、解約する見込みが無いならキャッシュバック付きがお得です。

しかし、通信会社によって回線速度に違いが出るため、他の会社に乗り換えたい時に契約期間の縛りはストレスです。

中途解約が難しい契約は、安易に決めない

パック割やキャッシュバックは、一見すると得した気分になりますが、メリットの引き換えに長期の契約が前提となっています。

長期にわたって解約することがなければお得なサービスですが、まずスマホは格安SIMを使えばパック割を使うまでもなく通信費を節約できます。

格安SIMの使えるエリアも充実してきているので、都内で使うなら大手キャリアをあえて選択する必要もありません。

年々、良いサービスにアップデートされていくのを見ると、同じ通信回線を何年も使い続けるのは、かえって損のような気がします。

パック割とキャッシュバック、長期の契約で発生する損失も考えてから決めるといいでしょう。

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