ピンチをチャンスに、逆の視点で思考する

税理士 平林夕佳

コロナウィルスが世界を混乱させていますが、こういうときこそピンチをチャンスに変える視点で思考してみます。

 

赤坂Biz Tower Atriumのエントランス。外出自粛ですっかり人通りが減ってしまいました。

 

ピンチをチャンスに、ピンチなときほどアイデアが浮かぶ

写真は赤坂Biz Towerのエントランスです。赤坂Biz Towerは飲食店などショッピングが楽しめる建物となっており、休日だけでなく平日でも家族連れで賑わう場所です。

しかしコロナウィルス騒動で外出自粛が続き、人影もまばらとなってしまいました。

赤坂に限らず、外から居酒屋の客席を覗くとまったく客の姿が見えません。オフィス街へ通勤する人が減ったことで、都心の飲食店は平日にも関わらず休日のような静けさです。外食産業やエンターテイメント系は大打撃でピンチの状態と言えるでしょう。

目の前の危機に対して悩んでいる人に対して「ピンチはチャンス」などと言っていいものか悩みましたが、逆転の発想をしてみたり、アイデアを練るチャンスにもなるのではないかと思い、書いてみることにしました。

普通の人は、うまくいっているときに現状を維持しようとする

1980年代のバブル経済の時代は誰が何をやってもなんでも儲かった、ビジネスセンスなど無くても店を出せば売れたという話を聞いたことがあります。

1980年代後半で日経平均株価が連日上昇した時代では、株取引をしたことが無い主婦でも「株を買えば儲かった」時代だったようです。

バブル経済の時代は財布の紐も緩んでますし、「お金は天下の回りもの」「遣った分だけ稼げばいい」と言っている人をよく見ました。消費者がこのように言うのですから、ビジネス戦略やマーケティングなど考えなくても何をやっても売れたのです。

ここ最近でもコロナウィルス騒動の前までは、アベノミクスで失業率も下がり、人手不足で困っている会社がたくさんありました。税理士の業界でも人材を募集しても応募が無く、人を採用できないから顧問先を増やせないと言っている税理士も多くいました。

特別なアイデアを打ち出さなくても好景気のおかげでまあまあ業績が良ければ、今ある仕事をこなすことで精一杯、現状維持に満足してしまい、特別な努力を怠りがちになってしまいます。

ピンチなときほど、アイデアがたくさん浮かぶ

そこそこ利益が上がって、現状困ったことが無いと、日々の仕事にも追われて新しいことにチャレンジする気持ちも下降気味になります。

ところが今回のコロナウィルス騒動で外出自粛要請が出たり、学校が休校になり、在宅ワークが進み、「巣ごもり」の状態が続いています。通勤時間が削れ、時間に余裕が出たこともあるので、考える時間、アイデアを練る時間が増えたのではないかと思っています。

税理士業もコロナウィルスの影響で、不景気の波を受けると予想しています。自分の努力だけではどうにもできない状況ですから、アイデアを練って、思い切ったアイデアを試すチャンスでもあるかと考えています。

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