相手を見定めているつもりが、実は相手から観察されている
税理士 平林夕佳
相手を見定めているつもりが、実は相手から観察されています。
虎ノ門にある特許庁。
就職活動の面接では、良い印象を与えることを意識した
新卒や転職で就職活動すると、必ず面接があります。
新卒で就職活動したときは、面接までたどり着いたらラッキーでしたので、良い印象を与えようと一生懸命だったと思います。
とにかく、就職先が決まったら一安心ですので、面接を受ける企業に少しでも良い印象を与えようと必死で、面接を受ける会社の社風、社長や経営幹部の方々のお考えなど質問する余裕もありませんでした。
相手がどういう人(会社)なのか見る余裕が無く、自分がどう見られているかしか考えていませんでした。
面接のときに感じた違和感が、入社後につながることがある
コロナ前は人手不足と言われるほど人材が足りず、7~8年ほど前は、会計業界も人材の確保に困難な時期がありました。
しかしそれ以前は、会計業界も買い手市場だったため、実務経験が無いと書類審査の段階で不採用となっていました。
10通、20通と履歴書を送り、面接の日程で電話が掛かってきたときは、最優先で予定を入れて面接に行っていたのを覚えています。
面接では、やる気をアピールして、いかに自分が頑張り屋かをアピールしますが、
大きい会社の面接で気付かなかったことが、個人経営の会社だと見えることがあります。
個人経営の会社だと、社長が直接面接するので、その会社のカラーが直に見えてしまうのです。
1.面接で威圧的
2.お茶を出すのが女性
3.オフィスが雑然
4.従業員のやる気が無い
5.従業員が所長と話をしている時、びくびくしている
個人経営の会社の面接で、目立つのは上記の1.~5.です。
1.面接で威圧的
→ 面接で敢えて威圧的な態度を取って試したのかと思っていたら、パワハラがスタンダード。
2.お茶を出すのが女性
→ 資格があって専門的な仕事をしていても、掃除とお茶出しは女性の仕事、男性なら新人でも雑務はしないという会社は、男尊女卑がスタンダード。
3.オフィスが雑然
→ 書類が整理されておらず、ファイリングに統一性が無い。会計処理もぐちゃぐちゃでテキトーw。
4.従業員のやる気が無い
→ 給料が安すぎるのか。やる気の有る無しは、訪問時の対応や電話応対で見抜くことができます。
5.従業員が上司と話をしている時、びくびくしている
→ パワハラがスタンダード。
まだ資格無し、実務経験無しで会計業界に就職して、面接の段階で違和感を感じたにもかかわらず入社し、面接時と入社時の違和感が一致した時の1.~5.を書き出してみました。
注意点は、いずれか1点でも見えれば上記の1.~5.はもれなくセットになっています。
面接をする側に立ったとき、相手からよく見られていることも忘れずに
独立開業したら、今度は自分の会社で働いてもらう人を探すために自分が面接をする側に立つことがあります。
応募者に対して「どんな人なのか、よく見てみよう」という気持ちで頭がいっぱいになりますが、
応募者は同時に、「どんな人が社長なのか、会社の雰囲気はどうなのか、よく見てみよう」と思っているはずです。
自分だけでなく、相手も自分をよく観察しているということを、意識して行動しましょう。
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